宇都宮法務行政書士事務所

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行政不服審査法改正

 行政不服審査法が改正されました(施行日未定)。
 行政不服審査制度とは、行政処分に関し、国民がその見直しを求め、行政庁に不服を申し立てる手続です。
 簡易迅速な手続により、手数料無料で国民の権利利益を救済することを目的としています。

 主な改正点は以下のとおりです(総務省ホームページより)。

1.公正性の向上
(1)審理において、職員のうち処分に関与しない者(審理員)が、両者の主張を公正に審理(第9条)
(2)裁決について、有識者から成る第三者機関が点検(第43条)
 第三者の視点で審査庁の判断の妥当性をチェックすることにより、裁決の公正性を向上。
 審査請求人が希望しない場合、第三者機関が不要と認めた場合等には諮問を不要とし、迅速な裁決を希望する国民にも配慮。
(3)審理手続における審査請求人の権利を拡充
 証拠書類等の閲覧・謄写(第38条)、口頭意見陳述における処分庁への質問(第31条第5項)など。

2.使いやすさの向上
(1)不服申立てをすることができる期間を60日から3か月に延長(第18条)
(2)不服申立ての手続を審査請求に一元化
 現行は上級行政庁がない場合は処分庁に「異議申立て」をするが、処分庁から説明を受ける機会が与えられていないなど「審査請求」と手続が異なる。「異議申立て」をなくし「審査請求」に一元化(第2条)することで、こうした問題が解消。
 不服申立てが大量にあるもの(国税、関税など)について、例外的に、「再調査の請求*」手続を設ける。申立人は、再調査の請求をすることなく、審査請求をすることができるものとする。(第5条)
※処分庁が簡易な手続で事実関係の再調査することによって処分の見直しを行う手続
 審査請求を経た後の救済手続として意義がある場合(社会保険、労働保険など)には、例外的に、再審査請求ができることとする。(第6条)
(3)標準審理期間の設定(第16条)、争点・証拠の事前整理手続の導入(第37条)などにより、迅速な審理を確保
(4)不服申立前置の見直し

3.国民の救済手段の充実・拡大~行政手続法の改正~
 不服申立ては、行政処分により不利益を受けた場合に行政に不服を申し出る仕組みであるが、それ以外にも以下のような場合を、法律上の仕組みとして位置付けた。
〔見直し内容〕
(1) (法令違反の事実を発見すれば)是正のための処分等を求めることができる。(第36条の3)
 国民が、法律違反をしている事実を発見した場合に、行政に対し適正な権限行使を促すための法律上の手続を定めるもの。
(2) (法律の要件に適合しない行政指導を受けたと思う場合に)中止等を求めることができる。(第36条の2)
 法律に基づく行政指導を受けた事業者が、行政指導が法律の要件に適合しないと思う場合に、行政に再考を求める申出を法律上の手続として位置付けるもの。